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初めての方へ

1.依存症とは? 「依存症」は病気? それとも、心の弱さ?

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「依存症」とは、アルコール、薬物、ギャンブルなどをやめたくてもやめられない「病気」です。

少し難しくなりますが、WHO(世界保健機関)の専門部会が提唱した概念では「精神に作用する化学物質の摂取やある種の快感、高揚感をともなう特定の行為を繰り返し行った結果、それらの刺激を求める抑えがたい欲求である渇望が生じ、その刺激を追い求める行動が優位になり、その刺激がないと不快な精神的、身体的症状を生じる精神的、身体的、 行動的な状態のこと」とされています。

要するに、アルコール、薬物、ギャンブルなど、何か特定のものがないとイライラする、不安になる、眠れないといった症状があらわれるため「これはよくないことだ」とわかっているのにのめりこみ、そのことに生活のすべてを占領されて、自分のコントロールが効かなくなってしまうことです。

「依存」傾向が強くなると、多くの人が「社会生活に問題を起こす」状態になります。たとえば、遅刻や欠勤を繰り返す、仕事上のミスが増える、家族との関係の悪化、対人関係のトラブル、家族や他人への暴力、借金などがそうです。それが犯罪・逮捕につながる可能性もあります。また、「依存症」になると、心身の健康を損ない、最悪の場合、死に至ることもあります。「依存症」とは、それほど怖い病気なのです。

ワンネスグループでは、主に薬物、ギャンブル、アルコールの「依存症」を対象としていますが、依存症はある意味であらゆるものが対象になるとも言えます。

物質系の依存(精神に作用する物質を摂取する) ・アルコール・覚醒剤・コカイン・合成麻薬・大麻・アヘン・シンナー・処方薬・市販薬・危険ドラッグ・ニコチン・カフェイン…など 非物質系の依存(特定の行為や関係にのめりこむ) ・ギャンブル・過食・拒食・ダイエット・買い物・浪費・借金・インターネット・自傷行為・放火・窃盗・仕事・運動・恋愛・セックス…など

「物質系」「非物質系」にかかわらず、「やめたくてもやめられない不健康な習慣」にはまっている状態を広くとらえ、英語で「アディクション」、日本語では「嗜癖(しへき)」と呼んでいます。同時に、複数の依存対象を持つ「クロスアディクション」の状態もよく見られます。

2.やめられない理由 本人も家族も苦しんでいるのに、やめられないのはなぜ?

「お酒がやめられない」「薬物を使用している」「借金をしてまでギャンブルにのめりこんでいる」

日本では、こうした状態にある人を「本人の意思や心が弱いダメな人間だ」あるいは、依存症によって罪を犯し、警察につかまった人を「自業自得だ」と冷ややかな目で見る傾向があります。しかし、わかっているのにやめることができない「依存症」の原因は、その人の心の弱さだけが問題ではないのです。

その答えは「脳」にあります。

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アルコールや薬物など「精神に作用する物質」を摂取すると、その物質は脳内に侵入し、脳の神経細胞の働きに影響を与えます。一時的な興奮、気分の高揚、リラックス、また、マイナスの気持ちが落ち着いたり、緊張や不安から解き放たれたりといった作用があると考えられています。そして、脳の自己報酬神経がこうした感覚を「報酬(ごほうび)を受け取った」ととらえると、「また報酬を得たい、そのためにがんばろう」という回路が脳にできあがってしまうのです。依存物質を繰り返し摂取することで、その回路はさらに強化され、報酬を得るために体と頭をフル回転させるようになります。そうなると、脳の本来の機能が損なわれ、報酬を求めて依存物質の摂取がエスカレートし、もはや自分ではコントロール不能の状態に陥ってしまうのです。

こうした脳の働きは、「非物質」の依存であるギャンブル、過食、拒食、自傷行為であっても基本的には同じです。ギャンブルで味わったスリルや興奮は快楽となり、脳は「報酬」と認識するようになります。食べたときの満足感、ダイエットでの達成感、リストカットしたときのつらい気持がやわらぐ感覚・・・これらも脳に「報酬を求める回路」をつくってしまうのです。その結果、隠れて行動したり、平気でうそをついたり、借金をつくって家族に迷惑をかけたりと、次々に問題行動を起こしていきます。「依存症」が「行動の病」といわれるのは、そのためです。

しかし、はじめから「依存症」になりたくてなっている人はいません。人生の中で、たまたま目の前にあったり、人に誘われて興味を持ったりして、さまざまな趣味・嗜好を試しているうちに習慣化され、そうした脳の回路ができあがってしまったのです。

アルコール、薬物、ギャンブルなどに手を出してしまった背景には、興味本位というだけでなく、幼少期の親子関係や家庭環境、DV、貧困などといったものが大きく影響しています。また、恋人にふられた、受験に失敗したといった喪失感からはまってしまう人もいます。つまり、条件さえそろえば、特別な誰かではなく、誰でも「依存症」になる可能性があるのです。

ただし、「依存症」になってしまったら、これは脳が暴走する「病気」ですから、本人の意思だけでどうにかすることは非常に困難だといえます。そのことでもっとも苦しむのは本人ですが、家族も同じような苦しみを味わうことになります。そこに必要なのは「治療」であり、依存症者をサポートする「しくみ」の存在なのです。

3.「依存症」は回復できる? 適切な回復のプロセスを踏めば、「依存症」は回復します

「依存症」からの回復とは、どのような状態をさすのでしょうか。一般的に考えれば、「依存対象からの離脱」でしょう。すなわち、アルコール、薬物、ギャンブルを一切断つことです。しかし、「依存症」は、いわゆる「慢性疾患」であり、いったんやめることができても、やめ続ける(完全に治癒する)ことは難しいのです。一度「依存症」を患うと、離脱症状や強迫観念から、ふたたび依存対象へと戻ってしまう、「再発」の可能性がとても高いのが特徴です。

特に、自分一人の力で回復することは容易ではありません。なぜかといえば、「依存対象」に手を出した「理由」や「生きづらさ」を自力で解消することはまず不可能だからです。体から薬物は抜けていっても、いまだに生きることが苦しかったり、誰かを許せない自分がいたりして、「依存対象」を求めてしまう心の葛藤が残っている限り、いつでももとの状態に戻る危険性があります。プロのスキルをもってしても、そのしこりを完全に消し去ることはできないでしょう。

つまり、「依存症」にとって最善の回復とは、「アディクション」という爆弾を抱えながらも、脳の回路を書きかえ、「それらに依存しなくていい状態へと生き方を変えること」「新しい人生を生きること」なのです。そして、「依存対象」を必要としない日を一日、一日、確実に伸ばしていくということになります。そのためには、適切なプロセスが必要です。

もちろん、生き方を変えるのは、それほど簡単なことではありません。病気の発症から治療までの期間が長ければ長いほど、回復にも時間がかかりますし、回復の過程で何度も逆戻りしてしまう人もいます。

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人それぞれ「依存症」に陥ったプロセスが違うように、回復の仕方も百人百様。あせらず、じっくり取り組むことが大切です。そこでおのずと「依存症」に関する高い知識と経験を持ったエキスパートによる「専門プログラム」が重要になってきます。

ワンネスグループでは、これまで多くの「依存症者」を回復へと導いてきました。「解決策」は、専門のプログラムによる継続治療で、一人でも多くの「依存症者」を社会復帰させたいと願う強い想いと、挑戦を恐れない姿勢が実を結んだ結果といえます。依存症治療の先進国であるアメリカはもとより、ヨーロッパ、アジア各国から世界基準の依存症回復プログラムを導入し、実践しています。

また、世界的な依存症や治療に関するエキスパートを日本に招へいし、ワークショップを開いたり、全国各地で依存症回復セミナー、アディクションを考えるフォーラムなども積極的に開催しています。そうしたさまざまなアプローチにより、依存からの脱却のみならず、家族も長年の苦しみから解放され、新しい人生のチャンスをつかむ人が続々と増えているのです。

「依存症」にはこうした「解決策」があるのです。

4.家族にかわって本人を促します 「インタベンション」という介入方法があります

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「依存症」からの回復への第一歩は、ワンネスグループのような回復施設や自助グループなどの「専門機関」につながることです。

しかし、これまでの施設では「本人が底をついてから、連れてきてください」と言われることがほとんどでした。「底をつく」「底つき」とは、本人が「依存症」で苦しみ、行き場を失って限界に達したときの状態をさします。本人が家族に助けを求めてきて、はじめて「専門機関」とつながることができ、治療プログラムがはじまっていたのです。

ただ、「底つき」がいつ訪れるのか、本人にもわかりません。家族にとっても、周囲からの孤立、あるいは暴力や借金の肩代わりなど、すでに疲弊しきっている状態で、「あと何カ月、何年がまんできるのか」と考えただけで、精神的に追いつめられてしまうことは容易に想像がつきます。本人も過酷な日々に耐えきれず、自死を選ぶことも少なくありません。

また、警察につかまってようやく「専門機関」とつながるケースもあります。裁判所が「この人物は、刑務所で罪をつぐなうより、回復施設でプログラムを受けたほうが更生につながる」と判断した場合(執行猶予・保護観察など)、あるいは、刑期満了前に仮釈放となった場合、法的に決められた期間、回復施設でプログラムを受けるよう指示されることがあるのです。ワンネスグループのスタッフが情状証人として裁判に出廷し、身元引受人になるケースも増えています。

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しかし、そうした深刻な事態に陥る前に、一刻も早く、本人が「依存症」であることを認識し、現状を見つめ直すことが早期回復につながるのは間違いありません。

そこでワンネスグループがおこなっているのが、「インタベンション(介入)」という方法です。

「インタベンション」とは、専門のトレーニングを受けたインタベンショニスト(介入者)が本人と直接面会し、家族にかわって、本人に「依存症」であることを認識させ、回復施設で適切なプログラムを受けるよう促すしくみのことをさします。

多くの場合、「インタベンション」においても、本人は施設への入所に抵抗し、「依存」状態であることを否定します。「施設に行かなくても自分の意志でやめられる」「もう絶対にやらない」などと言ってその場から逃れようとします。しかし、インタベンショニストはそうした依存者へのコミュニケーションアプローチの特別な訓練を受けており、根気強く話をすることで、施設への入所、または通所に同意するケースがほとんどです。

なぜそれだけ成功率が高いのかといえば、ワンネスグループのインタベンショニストはほぼ全員が、過去に「依存症」から回復したスタッフなのです。「依存症」の苦しみを深く理解し、しかも社会復帰を果たした人物が説得に当たるからこそ、彼らも決心がつくのでしょう。

ワンネスグループでは、これまで300例以上の「インタベンション」を行ってきました。

「インタベンション」によるアプローチは、ワンネスグループの最大の特徴というべきもので、全国に数ある「依存症」回復施設の中でも、「インタベンション」をおこなっているところは、まずありません。もちろん世界的に見れば、「インタベンション」はすでにスタンダードな方法であり、早期介入が早期治療につながるもっとも効果的な方法であることは、疑いようがありません。

「家族が依存症かもしれない」と思ったら、まずはご相談ください。家族だけでも先に「専門機関」につながることが、問題解決の第一歩なのです。

  • ワンネスグループ お問い合わせ先
  • 依存症相談ダイヤル:0120-111-351 受付時間10:00~17:00
  • 依存症SOSメール相談:sos@oneness-g.com
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5.秘密は厳守します 家族だけで抱えこまないことが大切です

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家族の一員が「依存症」だとわかっても、なかなか相談に踏み切れないのが現状です。

問題を大きく捉えていなかったり、家族で何とかしようと試みたりしようとします。説得を試みたり、なだめすかしたり、説教をしたりといったことはすでに経験されているではないでしょうか?

また、薬物などを使用している場合、もしそのことが周囲に知られたら、警察に通報され、本人のこの先の人生はもとより、自分たちの人生もめちゃくちゃになると考えてしまうものです。あなたも、そうしたことへの恐れ、抵抗が、相談を先延ばしにさせているのではありませんか?

インターネットや書籍で調べ、「病気」だとわかると、心療内科や精神科へ向かう人もいます。実際に、内科に相談するケースも多いようです。「依存症者」への適切な接し方を知っていないと、事態をよけいにこじらせるばかりか、回復のさまたげになることもあります。「自分は情けない人間だ」「自分には何の価値もない」という気持ちを増長させるだけの指摘を続ければ、かえって緊迫感をあおり、自暴自棄に至らせる結果にもなるのです。それで家族が身の危険を感じ、しかたなく警察に通報するというケースもあります。しかし、本人にとっては、それが「依存」から抜け出すきっかけになることもあります。

いずれにしても、「依存」をこのまま放っておくわけにはいきません。あなたがどこかで決心しなければ、ますます事態を深刻化させ、泥沼状態に陥って、本人も、家族も壊れてしまう可能性があるのです。

「うちは、まだここに書いてあるようなひどいことにはなっていないけど、今の段階で相談しても大丈夫だろうか?」などと考える必要はありません。すでに何らかの症状は出ているはずです。それはSOSのサイン。あなたがそのメッセージに気づいたら、まずは電話やメールで相談してください。そして、必要な支援につなげていくことが大切です。

ワンネスグループは、100%秘密を守ります。違法な薬物を使っている場合でも、私たちから警察に通報することはありません。あなたを含むご家族の個人情報が同意なく外にもれる心配もありません。どうか、安心してご相談ください。

6.スタッフ教育に力を入れています「依存症者」を第一線で支えているのは、回復者です

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代表者の矢澤祐史をはじめ、ワンネスグループの現場を支えているスタッフは、ほぼ全員が、過去に薬物、アルコール、ギャンブルの「依存」から立ち直った回復者です。「依存症者」の苦しみを誰よりも知っているのはもちろんのこと、「あれだけつらい思いをした(家族にもつらい思いをさせた)自分も社会復帰できたのだから、必ずみんなもできるはずだ」と信じ、「今、苦しんでいる人たちを救いたい」という情熱でいっぱいです。

そのためには、当然のことながら、提供する側のスタッフにも高いスキルが求められます。

ワンネスグループは、質の高い世界基準の回復プログラムを提供していますが、それだけでなく、海外から依存症回復の世界的な権威であるトレーナーを招へいし、直接指導を受けているほか、必要な技術を習得するための海外研修、定期的なトレーニング、また治療プログラムをおこなうための資格取得など、意欲的にスタッフ教育をおこなっています。

また、その治療プログラムも半年に一度見直し、つねに海外の最新情報にアンテナを向けると同時に、プログラムの一部を現状に見合うよう修正・改善するなど、ワンネスグループ独自のプログラムを更新し続けています。それでも回復にいたる過程にはさまざまな問題が持ち上がります。

回復施設といっても、塀で囲まれているわけではありません。自由に出入りできる環境では、ときに施設を抜け出し、行方がわからなくなってしまう入所者を夜通し探したり、遠くまで行ってしまった人を迎えに行ったりすることもあります。また、自殺をほのめかす人の説得に全員で当たったり、むしゃくしゃする気持ちを受け止めたり・・・といった日々の連続です。治療プログラムをこなすだけでなく、元の自分に戻ってしまわないよう、いつも心を平安にしておくためには手厚いケアが必要です。

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ワンネスグループでは、現在、入所者2人に対して1人のスタッフがつく体制を整えています。また、先輩格の入所者があとから入ってきた入所者の「スポンサー(支援者)」となり、施設を卒業し、社会復帰したあとも家族のように付き合って、何かあったときに相談相手になる「アフターケア」のシステムも整っています。

こうした支援の循環が、「一人でも多くの人を助けたい」という思いにつながり、卒業後も「スタッフとして働きたい」と申し出る希望者が増える要因になっています。

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