2019.01.10
ネットゲームに関する件数が倍に・・・「ワンネスグループ依存症相談ダイアル 昨年のまとめ」
今回の活動ブログは、ワンネスグループが実施している相談事業のメイン「依存症相談ダイアル」について。
昨年一年間の相談内容と所感について、ワンネスグループ本部スタッフ(依存症相談ダイアル担当)の真篠剛がお伝えします。
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ワンネスグループの相談事業は、「依存症相談ダイアル」、「sosメール」、SNSの「LINE相談」、そして「来所やセミナー後などの対面相談」となります。
その中のメインともいえる依存症相談ダイアルは、年末特別対応も含め、昨年は大晦日まで対応させていただきました。
2018年の相談内容をまとめるなかで見えてきた、傾向や問題についてお伝えしたいと思います。
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依存症相談ダイアルで2018年に対応した件数は、1,660件。
相談の内訳を依存対象別にみると、1)ギャンブル(41%)、2)アルコール(23%)、3)薬物(16%)、4)インターネットゲーム(8%)、5)その他(買い物、ホスト、盗癖、共依存、性など12%)という割合になりました。
上位3つの依存対象は前年度と殆ど一緒ですが、インターネットゲームに関しての相談は前年の約2倍ありました(2017年は4%)。
相談者の内訳に目を移すと、問題を抱えた「ご本人」からの相談が増加傾向にありました。
昨年までは、ご家族からの相談が圧倒的に多かったのですが、様々なメディアで依存症問題を扱う機会が増えてきたこともあるのか、ご本人にとって相談をするというハードルが低くなったのかもしれません。
内容は「自分は依存症なのか?」という段階の方から「もうどうにもならないので助けてほしい。」というケースまで様々でした。
ご本人から電話を頂いてその日のうちにご家族と調整し、ワンネスグループの回復施設の利用を開始された方も数名いらっしゃいました(相談に対するアドバイスは、ワンネスグループ施設についてだけではなく、自助会をはじめ相談者がお住まいの地域の社会資源をお伝えしています)。
(地方別の相談件数も参考までに挙げさせていただきます。)
ギャンブルやインターネットゲーム依存などの「行為依存」は、アルコールや薬物などの「物質依存」に比べるとはっきりした身体的症状などの自覚症状が少ないので、早期発見(自覚)・早期治療が難しく問題が長引くケースが多いです。
しかし、問題行動が起こった際に、ご家族など周囲の方が依存症を理解していれば、ご本人と適切に接することによって、ご本人が問題に直面し「このままの生き方ではまずい」、「変わりたい」と感じることに繋がります。
しかし、「新しい生き方」をしていくことは、希望より不安要素の方が強く、決心はするものの行動に繋がらず再発してしまう場合が殆どです。
ご本人が「問題を認識」してから「行動」に繋げていくまでの対応(動機・勇気付け)がとても大切です。そして、そこには依存を経験した人たちの力が有効です。
(昨年は、全国紙で相談ダイアルの現状を取り上げていただきました。)
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私自身も、かつてはそうでした。
なんとなく依存症とわかってはいるものの、医療機関などを転々としながら回復の軌道に乗らない時期がありました。
そこで背中を押してくれて回復の「行動」に導いてくれたのは依存症を経験し、回復している仲間の存在でした。
ワンネスグループの相談現場では、依存症を経験したスタッフや依存症者の家族の立場を経験したスタッフが担当しています。
まだ苦しんでいるご本人・ご家族にとって、新しい出会いが変化のきっかけになれるよう、今年も丁寧な対応を心がけます。
相談事業に対するご理解ならびにご支援を宜しくお願いいたします。
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【ワンネスグループの依存症相談窓口】
~ギャンブル・アルコール・薬物などの依存でお困りの方、ご家族の方へ~
自身の依存経験と支援経験、そして専門的知識を持ったスタッフが対応します。
ご相談の秘密は守られます。安心してご相談ください。
<依存症相談ダイアル>
電話番号(通話料無料):0120-111-351 (受付時間:月~金曜日/10時~17時)
<依存症sosメール相談>
下のバナーをクリックすると相談フォームにリンクします。(24時間365日送信可能)
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