2018.08.17
日常生活も「学び」の場です!~ 奈良GARDENの食事当番 ~
今回の活動ブログは、薬物やアルコール等の依存症回復支援施設「奈良GARDEN」から。
スタッフの川端理之が、共同生活の中での‘食事当番’についてお伝えします。
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本日は、奈良GARDENでの日々の取り組みの一部を紹介させていただきたいと思います。
ワンネスグループでの回復に取り組みをお伝えする上で「治療共同体(TC)」を欠かすことはできません。
メンバーはこの共同体の中で自分自身と向き合い、出来事に対する自分の考え方の癖を理解し、自分の心が満たされる経験を通じて人間的成長を遂げていきます。
共同体の中では学びの機会があり、それを自分の今後の人生に活かしていく、という文化がワンネスグループの共同体の中にあります。
過去は自分の行動に責任を取ることができず、いつも誰かに寄りかかって生きてきて、そのあげく自分の人生が上手くいかないことを他人のせいにしてきました。
自分勝手で周囲の人を傷つけてでも依存行為が止まらない。そして自分自身も傷ついて孤独で人との繋がりを感じることができなくなっていました。
当たり前のことが当たり前にできない。身の回りのことも自分で世話をすることができず生活が退廃的になり、心も病んでしてしまっていました。
施設利用をスタートし、TCの中で役割を持ち活動に貢献していくことで、自分が必要とされる人間であることや、責任ある行動をとることで健康的な生き方を身につけていきます。
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前置きが長くなりましたが、今回は奈良GARDENのメンバーがプログラムの一環として取り組んでいる食事当番について紹介したいと思います。
平日の昼食と夕食を当番制で全員の分を作ります。
今までの人生で自炊を全くといっていいほどしたことがない、というメンバーも意外と多くいます。
包丁が上手く使えなかったり、お米の炊き方が分からなかったり、自分で経験してみて気づくことが沢山あります。
特に新しく繋がったメンバーは自分が上手くできないことでストレスを感じて、役割を放り出そうとすることもあり、過去の生き方を選択してしまいそうになることがあります。
TCの素晴らしいところは、そういったメンバーに対して理解があり、その上で自分の経験を伝えることができるメンバーが沢山いるということです。
共同体の中で役割を持ち、活動に貢献していく中で次第に必要不可欠なメンバーとなっていくこと。
この「次第に」という部分が重要で、最初から必要とされるような生き方ができるわけではなく、徐々に変わっていくということを、先に入所したメンバーたちは知っています。
(編注:ブログをご覧の皆さんご存知、TCのお母さん的存在のナナちゃん)
新しくプログラムを始めたメンバーたちは他のメンバーたちからの助言の中で、自分の成長を思う心からの気遣いを体感して変化していきます。
日常の中での機会を学びにしていく文化があり、その学びを活かすことで人生に希望を見出し、自分が挑戦する中で周囲の人達が助けてくれる愛情を受け取ることができるようになっていきます。
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