2017.02.15
農業を通した依存症回復支援・社会復帰支援~依存症治療共同体「ワンネスの里農園」が新聞社の取材を受けました~
野菜や果物の種をまき、丁寧に育て、収穫し販売する…。
そのための肥料作り、畑を耕し、草をひくなど毎日の丹念な作業は、依存症回復に必要な要素ともいわれている「愛、寛容、忍耐」を育てることにもつながります。
依存症治療共同体ワンネスグループが手掛けている農園「ワンネスの里」は、2010年に活動をスタート。地域の方たちに協力をいただきながら、今では奈良および三重に1町8反の畑で四季折々の作物を育て、道の駅や商店会の直売所などで販売。また、宅配便を利用して全国に配送も行っています。
ワンネスの里の活動や回復支援の様子などについて、昨年、日本経済新聞社の取材があり、12月12日付の夕刊で掲載されました。取材の様子を農園スタッフ 溝辺 明朗 がレポートします。
話はさかのぼること昨年の11月初旬、依存症治療共同体ワンネスグループの三宅隆之共同代表から電話があり、日経新聞からの取材依頼を聞きました。内容は、農園の活動とともに、過去の依存症の経験もお話するというものでした。
その時は自分の過去の経験談が、大きな新聞社さんの記事に扱ってもらえるのか、自分が新聞に載ることにより、自分の周りにいる人々を傷つけることになるのではないかと、言う不安も有り、受けるか断るか心の中で決めかねていました。
ですが、三宅から「自分が過去経験したことや感じたことは、必ず共感してくれる人がいる。自分の為にも、依存症の解決策を知らずに苦しんでいる人、ワンネスグループを知らずに苦しんでいる人の為にも、受けてほしい。」と言ってもらえたことで受ける決心をしました。
最初は電話取材だということで緊張せず自分の過去の経験を話せていただきました。すると、ワンネスの里に出向いて再度取材させてほしいという話になりました。
東京からここまで、わざわざ出向いてくれるなんて・・・。自分の過去の経験を正直に話せば、人には伝わるということをひしひしと感じプログラムを受けてきたことに感謝出来ました。取材当日も、三宅とワンネスの里のセンター長菊池武保が取材を受け、他のメンバーも撮影に参加をしてくれたりして、取材の手助けをしてくれました。
そして12月22日の夕刊をしばらくしてから記事を見させていただきました。
自分が正直に過去の経験を話すことは、本当は恥ずかしく怖いものでした。しかし、記事を書いてくれた記者さんの文章を通して、自分の過去の過ちは決して良いものではなかったけれど、今は依存物質を使わずワンネスグループに繋がり、プログラムを続けることで自分が変化しているという事を伝えてもらえたと思いました。そして、依存症で苦しんでいる本人や家族の皆さんに対して、依存症とは何かを伝えることや、解決策があること、依存症治療共同体ワンネスグループの事を知ってもらうことができ、少しでも前向きになりプログラムを受けたいと思ってもらえることが出来たのではないかと、記者さんに感謝しています。
ワンネスの里では野菜を育てるというところから、土や水、天気の日や雨の日、周りの樹木や山々から自然からの力をもらい、作業や共同生活で仲間とのかかわりの大切さを知り、あるがままの自分を好きになれる事を気付かせていただきました。
これからも依存症治療共同体ワンネスグループのメンバーみんなと、そしてワンネスの里のメンバーと協力し合いながら依存物質に頼らず、生きていけることを伝えていきたいと思っています。
日経新聞の記者さんに記事にしていただいたことを、本当に感謝いたします。
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<奈良で出張販売も行っています>
毎月第二土曜・ワンネスファミリーグループ奈良(家族会)開催時に合わせ、座の里が出張販売を行っています。様々な種類の新鮮な有機野菜と平飼いタマゴなど販売しています!参加者のご家族の方からも好評をいただいています。
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依存症治療共同体 ワンネスグループ ホームページでは農園メンバーが随時ブログを更新しています。
ぜひ、ご覧ください!
農業ブログ~座の里からのお便り~
依存症治療共同体 ワンネスグループ
農園スタッフ 溝辺 明朗
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