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ワンネスグループ活動ブログ

2019.08.15

デジタル社会に忍び寄る問題・沖縄で「インターネットゲーム依存症」セミナーを開催

今回の活動ブログは、依存症関連問題のなかでも大きく取り上げられている「インターネットゲーム依存症」について。
 
セレニティパークジャパン沖縄 南城依存症ケアセンターでスタッフ研修中の松井健二が、先日那覇市で開催されたセミナーをレポートします。
 
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インターネットを通じて出来ることが急速に拡大している現代において、「インターネットゲーム依存症」は社会問題となっています。
 
今年5月、WHO(世界保健機関)の総会にて「ゲーム障害(ゲーム症)」という名称で正式に疾患として認定されたことは、新聞やテレビなどを通じて皆さんもご存知だと思います。
 
私たちワンネスグループの相談窓口(電話、メール、LINE等)では、インターネットやゲームとの関わりにお困りのご本人やご家族からの相談が、昨年半ばより急速に増えています。
 
特に、中高生のご本人からの「ゲームをしたくて昼夜逆転してしまった」「成績がさ下がってしまい、学校に行きたくない」「どうしたら止められるのか」といった訴えがLINE相談で増えているのが特徴的です。
 

 
 
今月1日に那覇市の県総合福祉センターで開催した「依存症を知るセミナー」には、会場の定員を上回る101名の方にご参加いただき、急遽増席をしての開催、さらには地元マスコミ2社からの取材も入るなど、沖縄県内でもかなり関心が高いことを改めて感じました。
 
ちなみに、参加された方の4割は、教育委員会や学校、児童福祉関係者の方々で、まさにそれぞれの現場で問題に直面しているということが分かります。
 
セミナーは、ワンネスグループ沖縄代表である位田忠臣の挨拶から始まり、インターネットゲーム依存症の概要についてワンネスグループ沖縄スタッフの島仲拓未(精神保健福祉士)がスライドを使って説明しました。
 

 
インターネットゲーム依存症は、インターネットでの動画視聴やSNS利用、そしてゲームをすることなどに膨大な時間をつぎ込み、生活に悪影響が出ているのに時間や頻度をコントロールすることができなくなる問題です。
 
悪化すると、借金をしてまでゲームに課金をしたり、学業や仕事への影響、そして家族や友人を失ってでもゲームやネットをし続けてしまいます。
 
このプロセスは、アルコールや薬物、ギャンブルなど、他の依存対象と酷似しています。
 
 
健康的な範囲内でのネット利用や、単なるゲーム好きと違い、なぜここまで強迫的にのめりこんでしまうのか?その背景には、他の依存症と同じく、本人が抱えている「生きづらさ」が関係していることが多いのです。
 
他者とうまく関係を築くことができない、環境に適応することができない、自己評価が低い、機能不全の家庭に育った、発達障害や精神障害を抱えている など。
 
アディクション(嗜癖)は、これらの「痛み」を和らげ、一時的にでも辛い現実を忘れさせてくれる効果があります。
 
ゲームやネットに依存している人々は、「ゲームやネットが楽しいからやっている」というよりも、「ゲームやネットをやっていることで何も考えなくて済む、安らぎを与えてくれる」からやめられないのです。
 
家族など周囲の人たちはインターネットゲーム依存症の当事者に向かって、叱ったり、説得したり、スマホやタブレット等を隠す、wifiを切るなどして止めさせようとする事が多いのですが、時に暴言や暴力を使ってでも本人が止めようとしないのは、このためです。
 
インターネットゲーム依存症に向き合うときは、「なぜこの人は、ゲーム・動画視聴・SNSなどにここまでのめり込まざるを得ないのだろう?」という視点が重要となってきます。
 

 
 
島仲からの説明に続いて、南城依存症ケアセンターに入所しているクライアントさんにゲーム依存症の経験を語ってもらいました。
 
 
「幼少期に親から充分な愛情を与えられなかったこと」
 
「親がとても教育に厳しかったこと」
 
「その寂しさや息苦しさをを埋めるためにゲームにのめり込んでいったこと」
 
「ゲーム依存症がひどくなってひきこもりになり、社会との接点がなくなった不安と焦りから、余計にゲームに逃避するしかなかったこと」
 
など、自身の依存症の背景について、生育歴にまで遡って話してくれました。
 
一人の依存症者のケースが、すべてを言い表す訳ではありませんが、依存の根本に何があるのかを考える貴重な機会になったと思います。
 
体験を語ってくれた彼は、施設でプログラムを受けながら自分自身と向き合い、社会復帰に向けて回復を続けています。
 
 
インターネットゲーム依存症は、現代社会に生まれた新しい問題だといえます。
 
ネットやゲームがこれだけ私たちの生活に身近なものとなり氾濫している社会において、誰しもがきっかけさえあれば依存症に陥る可能性があります。アルコールやギャンブルのように年齢制限がないので、現に様々な年代で問題を抱えているひとが見られます。
 
特にゲームは「遊び」「娯楽」「暇つぶし」のためにやるものだ、というイメージが未だに強いことから、それが依存症を引き起こす可能性をはらむものだという事実は世間的にまだまだ認知されておらず、発見や対応の遅れが多いのが現状です。
 

 
冒頭でお伝えした通り、ワンネスグループではインターネットゲーム依存症に関する相談も受け付けており、施設入所型(奈良・沖縄)、週末通所型(横浜・名古屋・大阪)の依存症脱却支援を提供。そして、大阪では問題を抱えていると感じているご本人のためのグループミーティングを開催しています。
 
さらには、不定期ながらインターネットゲーム依存症者の家族会も大阪で活動を始めています。
 
ご関心をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。
 
 
最後に、今回のセミナーに参加された方の感想を一部紹介させて頂きます。
 
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◆教員・女性・40代
とても良かったです。
島仲先生、位田先生、クライアントさん、お一人、お一人のお話しの中に人を丁寧に見ていこう、人とじっくり向き合っていこうという気概が感じられ、聞いている私たちも抱きしめられている気持ちになりました。
 
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◆相談員・女性・40代
セミナー全体を通して学ばせて頂きました。
島仲さん、クライアントさん、2人のお話しありがとうございます。支援者としてクライアントとの関わりを見つめ直すと共に自身の子供との関わりも、見つめ直す機会となりました。
 
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◆女性・30代
ゲーム依存は、ただただゲームをやっていたいという欲求だけではなくて、その背景に向き合いたくない気持ちや現状から逃避するための道具として利用している事があるんだと学びました。そこが解決へ向かわないと他の依存へ移るばかりで根本的な解決は難しいのかとも気づかされました。
 
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◆学校関係・女性
貴重なお話しありがとうございました。小学校においてもゲーム依存についてが問題となっています。大変勉強になりました。
 
 
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