2019.12.15
人生を豊かにしていくこと ~ ‛Well-Being’と‛依存症脱却’について学び・伝えた 年の瀬 ~
今回の活動ブログは、ワンネスグループが新しい理念として掲げる「Well-Being(ウェル・ビーイング)」について、それをお伝えする機会とスタッフたち自らが学んだことについて、ワンネスグループ本部スタッフ(依存症相談ダイアル チーフ)の真篠剛がレポートします。
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今年もいよいよ残りわずかとなりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
個人的には、12月はセミナーや相談会に加え社員研修も重なり、毎日忙しく駆け回ってますが、アウトプット・インプットともに充実した日々が続いています。
ワンネスグループは全国各地で「依存症を知るセミナー」( https://oneness-g.com/seminar/index.php )を開催しておりますが、12月6日からの4日間は「依存症を知るセミナー中国・四国キャラバン」の年内最終タームを、高知市・松山市・広島市・山口市にて実施しました。
今回は、薬物やアルコール依存症の回復支援施設である「奈良Garden」の川端君とコンビを組み、各会場には依存症にお悩みのご本人やご家族、援助職の方たちなどにお集まりいただきました。
昨年も中・四国エリアの担当をさせていただいたのですが、今年は特に、「依存症からの脱却」に留まらず、「どうやめ続けるか(どう人生を豊かにしていくか)?」の部分に重点を置いてお伝えしました。なお、セミナー当日はNHKさんをはじめ報道各社の取材もありました。
(12/8広島会場の様子)
(松山会場から広島へフェリー移動中の瀬戸内海の夕陽)
12月14,15日は、東京で社員研修としてポジティブ心理学を学ぶ機会(ポジティブ心理学ビジネスプラクティショナー認定ワークショップ)に参加させて頂きました。
講師はベストセラー「ハーバードの人生を変える授業」の著者でもあるタル・ベン・シャハー博士。今年4月の来日ワークショップに続き2度目の機会ですが、依存症からの「回復」について考える際に、自分自身の在り方含め、多くの学びや視点を得ることができました。
(12/14.15 ポジティブ心理学ビジネスプラクティショナー認定WS@東京 の様子)
依存症からの回復の過程で、アブスティナンス(依存対象を使用しない期間)がある程度伸びて、新しいコミュニティに属し、役割を担うというタイミングで、より新しい生き方を開拓していくケースがあります。その一方で、なにかしらのしんどさを抱き続ける過程で、依存対象の使用が再発してしまうケースもあります。
この違いは何だろう?
ウェル・ビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態)とは何だろう?
・・・支援者としての立場だけではなく、私自身のことしても日々考えています。
自身の回復を振り返ると過去に「危機的状況」というのは確かにあって、それを乗り越えた際のことを、「自分の経験」として「感覚的に」伝えることはできますが、より分かりやすく、共通の言語で、論理的に説明できるか、と問われると経験だけを伝えるのみでは限界があります。これは相談支援の現場でもよく感じます。
今回のポジティブ心理学ワークショップでは、そういった「健康な状態」に必要な要素をタル博士はわかりやすく、多くのエビデンスを紹介しながら解説してくださいました。
依存症からの「回復」の定義は人それぞれあると思います。
先月末に奈良開催されたワークショップ(NLPアディクショノロジスト 3DAYSキックオフワークショップ)にも、社員研修として参加させて頂きました。
そのワークショップのなかで、NLP共同開発者のロバート・ディルツさんは「依存症の状態=選択肢の無くなっている状態」、「回復の状態=選択肢のある状態」と定義されていました。
(11/22-24 NLPアディクショノロジストWS@奈良 の様子)
アブスティナンスを伸ばしながら、選択肢の「ある」状態を作り続けていくアイデア、「やめ続ける(ウェル・ビーイングな状態)」ために必要な要素など、学んだことを日常生活や仕事の中でリフラクション(反映させて行動していくこと)していくことの重要性を学ばせてもらいました。
これらの学びは、早々にワンネスグループの依存症回復支援(入所型・通所型)のプログラムなどに落とし込まれていきます。
その過程での利用者やスタッフの変化などは、今後の「依存症を知るセミナー」のなかでお伝えできるかもしれません。既に2020年のセミナー日程が固まりつつあります。詳しい情報はワンネスグループウェブサイトのセミナー情報をご覧ください。
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