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ワンネス財団活動ブログ

2016.10.25

依存症治療共同体ワンネスグループの多くの仲間が寄り添い続けた一年半。決して諦めない愛が信じられない奇跡を起こしました!

彼との出会いは去年の5月でした。

その時の彼はとても20歳の若者とは思えないほど疲弊し、目に輝きもなく、まるで心のない人形のような姿でした。
覚せい剤が止まらず、自ら警察にも出頭し、自分一人ではやめられない問題をなんとか出来ないかと依存症治療共同体ワンネスグループに辿り着きました。

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そして先ずは施設に通所というかたちで我々のプログラムに取り組むことになりました。
ですが、通所期間中に施設に通所する前の薬物使用問題で警察に拘留されることになりました。
それでも我々は諦めずに対応し保釈を取り、今度は入所をしながら保釈期間中だけでも集中的に依存症からの回復プログラムに向き合うよう促しました。
しかし、彼自身、今回の使用で確実に刑務所に行くことになってしまうと思っていたようで半分諦めていた様子でした。
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そんな彼を何とか救おうと、彼の担当弁護士であり、依存症治療共同体ワンネスグループ・ダイバージョンセンター所長の菅原弁護士が、再度の執行猶予を取るために(ただ執行猶予を取ることが目的ではなく、彼が最後までプログラムに取り組み、回復をするために)東奔西走し懸命に動いてくれる中、彼のモチベーションはまだ低いままでした。
それでも先生はもちろん、スタッフ誰一人諦めずに彼の回復のために日々関わり続けました。
そして思いは通じ、ようやく彼自身が「自分がこのままでは駄目だ」と感じ、諦めない気持ち、そして何よりも回復したいと思う気持ちを抱き始めてくれました。
今まで諦める人生が当たり前になっていた結果、危うく自分のことも、周りにいる大切な人全てを失う選択をするところでした。
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目の前に、自分の為に懸命に動いてくれ、支え、回復を信じ、愛してくれる。時に厳しい言葉をかけ、ともに歩んでくれる仲間がいること。
そのことに気付けた彼は、今回の裁判でどんな結果になっても回復したいという気持ちが生まれました。そして彼から「回復してスタッフになりたいです」と言葉を聞きました。
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1審で、菅原弁護士が1人の若者の未来のために心からの思いを説き、我々スタッフも証人として法廷に立ち、彼に対する回復プログラムの必要性を話し、彼自身も自分の気持ちを正直にはっきりと伝えていました。
出会ったときは、目の輝きもなく、自分の心を失っていた彼が・・・
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そして判決で、我々の思いが通じ、奇跡とも言える再度の執行猶予が言い渡されました。
裁判長から「彼には回復プログラムに取り組み、更生してほしい」と愛のある言葉を伝えられ、本人のみならず傍聴した大勢の仲間達が涙しました。
信じてやり続け、内に秘める想いを行動に移し、結果が出たと。
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しかし・・・まだ終わりではありませんでした。
前例の少ない判決であるため、検察に慎重な判断をされ控訴審へと続きました。
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それでも依存症治療共同体ワンネスグループ は諦めません。
回復プログラムの必要性を更に伝えるために、国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦先生の意見書を提出し、情状証人として代表の矢澤が立ちました。「彼の今後も我々とともに歩む。」と彼の今後の人生も考えた回復プランを証言させてもらいました。
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そして結審し、その結果は我々にとって想像がつかないものでしたが、彼は判決までの期間も逃げることなく、仲間と過ごす時間、自分自身の内面的問題、施設にくる新しい仲間のサポート、責任をもって日々を過ごしていました。
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判決当日、彼にとってこれは「終わり」ではなく新たな「始まり」だということ。
今日の結果は受け入れ、プログラムや仲間を信じてこれからも歩み続ける約束をし、裁判所に向かいました。
傍聴席は席がなくなり、中に入れない人がいる程たくさんの方々が応援に駆けつけてくれていました。
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結果は・・・再度の執行猶予でした。

およそ1年半に及ぶ裁判が終わりました。
彼はこれからもただ薬をやめるだけではなく、新たな人生を力いっぱい生きていきます。
今日という日があることに感謝をしながら・・・

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依存症治療共同体ワンネスグループ
スタッフ 酢谷映人
http://oneness-g.com/

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