心身の回復とウェルビーイングな生き直しをワンネス財団 ONENESS GROUP FOUNDATION心身の回復とウェルビーイングな生き直しをワンネス財団 ONENESS GROUP FOUNDATION心身の回復とウェルビーイングな生き直しを。

無料相談
ダイヤル

0120-111-351受付 月曜〜金曜10:00〜17:00
  • HOME>
  • 活動ブログ

ワンネス財団活動ブログ

2017.01.07

【ギャンブル依存症対策を、形だけで終わらせないために】~依存症治療共同体 ワンネスグループは全国7カ所でギャンブル依存症を知る緊急セミナーを開催しました~

昨年末、国会で可決成立したIR(カジノを含む統合型リゾート)法案。近い将来、日本国内にカジノができる第一歩となる法案には、賛否の声が各方面から上がりました。

 

その中でも、クローズアップされたのは、ギャンブル依存症について。政府は法案成立後すぐ、その対策に乗り出していますが、それが形だけのもので終わらないように私たちは願っています。

_____________

同時に私たちが「今」できることについて、発信する必要があると考えました。以前より、ギャンブル依存症者の回復支援、本人や家族などの相談支援、そして依存症の啓発予防教育活動などに取り組んできたワンネスグループとしてできることを・・・。

 

そこで、法案成立直後の12月16日の大阪を皮切りに、名古屋、東京、仙台、札幌、福岡、そして沖縄の全国7か所で「ギャンブル依存症を知る緊急セミナー」を開催しました。

 

その内容について、かつてギャンブル依存で苦しんだ経験を持つ、グループ副代表の三宅隆之(精神保健福祉士/国際認定問題ギャンブルカウンセラー)がレポートします。

21058

いわゆるカジノ法案が成立した瞬間、「ワンネスグループとして、いま、何ができるのか・・・?」を真っ先に考えました。

 

そして、私とギャンブル依存から回復を続けるスタッフ達が、緊急で「ギャンブル依存症を知るセミナー」を開催する計画を立て、11日間で7都市を回りました。

_____________

IRというものは一体何なのか、ギャンブル依存症とは何なのか、依存症対策とは何なのか。

今まで、回復施設(セレニティパークジャパン)で、のべ200名の方の支援を行ってきました。

自身の依存経験や回復経験を頼りにするだけではなく、アメリカのNPO団体(NCPG:全米問題ギャンブル協議会)との連携を行い、その理念を日本でも展開すべく活動してきました。

 

そして、国際カウンセラー認定組織(IGCCB:国際問題ギャンブルカウンセラー認定委員会)資格の国内導入のプロセスを通して、専門的知識を得ました。

さらには一昨年夏、シンガポールのマリーナベイサンズでのスタッフ研修にも参加するなど行動を続けてきました。

_____________

その経験、知識をより多くの方を分かち合いたい。そのような意気込みで開催した、緊急セミナー。

各会場にはギャンブル依存症当事者やご家族、回復の現場を担う支援者、医療関係者、そしてIR導入を検討されている自治体の方など、実に様々な立場の方にご参加いただき、マスコミからの取材も多くいただくなど、大変注目いただいたものになりました。

セミナーを広報する際に使用したWEBページはこちらです。

http://www.oneness-g.com/press_conf/

1483791993222

各会場をまわる中、参加された方から次のような声があがりました。

「相談を受けるが、地元に社会資源がないから返答のしようがない」「相談することが恥ずかしい、怖い」「本人の自覚がないから、どうすればよいかわからない」「ギャンブルする場所さえ無くなれば、依存症は無くなると思う。」…。

これらは、ギャンブル依存症を取り巻く認識の現実だと考えます。

_____________

ギャンブル依存症の『対策』…、こう聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?

「ギャンブルをさせない、見せない」「カジノへの入場制限を行う」「ギャンブル自体を無くせばいい」など、様々な考え方があるでしょう。

しかし、それでは根本的な解決には至らない。

回復治療の社会資源の拡充、依存症の知識を持った相談員(できれば回復者)の育成といった、今ある問題への対応はもちろん必要でしょう。

_____________

しかし、なぜ依存に至ったのか・・・なぜ、その人にそこまでギャンブルが必要だったのか・・・?
その背景を考えたときに、依存症対策は究極的には「子育て支援、虐待防止、親子問題の解決」だったり、「孤独感、孤立感を持つ大人たちへの支援」などにまで行き着くと考えます。

さらには、依存症への理解といった空気感にかかわる事も、対策の中で講じる必要があります。

 

ギャンブルだけにとどまらず、依存症、依存症者に対する世間の見方はどうでしょうか?

その空気感を変えていくこと無しには、いくら社会資源を拡充しても、相談窓口を増やしても、当事者がそこにたどり着くまで困難が連続することになるでしょう。

_____________

これらの課題を考えたとき、単に「依存症対策をします」という掛け声が一体どこまでのものになるのか、注目したいところです。

私は、法案の成立が、徹底的なギャンブル依存症対策の始まりだと感じています。

政府主導で検討が始まった、ギャンブル依存症対策。しかし、既に民間レベルで様々な取り組みがされています。

21056

たとえば、ワンネスグループでは
● 全米問題ギャンブル協議会(NCPG)、

国際問題ギャンブルカウンセラー認定委員会(IGCCB)との連携、

国際カウンセラー資格の日本導入
● 入所型 ギャンブル依存症回復支援施設の運営
● 通所型 ギャンブル依存症回復支援プログラムの提供(奈良)
● 弁護士による法的支援
● 刑事施設内でのギャンブル問題教育への協力

● 社会復帰支援のための事業運営(飲食店、農園)
● 相談窓口(対面、フリーダイヤル、メール、LINE)の設置
● 家族向け支援の提供
● 学校、企業 ギャンブル依存症予防講演
● 全国各地で 市民向け「依存症を知るセミナー、相談会」の実施
● 青少年のギャンブルについて注意啓発を行うチラシの配布
● ラジオ、Youtubeを通じた依存症啓発番組、動画配信
● ギャンブル依存症についての調査、研究協力

 

_____________

以上のように、

啓発から予防教育、また依存症脱却のためのケア連続体の提供もなど、あらゆる角度から依存症問題解決の取り組みを行っています。

 

ギャンブル依存症対策は、ゼロから始めるものではありません。各所ですでに様々な取り組みがされています。

このような取り組みを、結び合わせるだけでも有効な対策になりえると考えます。

_____________

依存症当事者が主体となって活動しているワンネスグループが考えるギャンブル依存症対策は、ギャンブルに規制をかける、入場制限を設けるといったような「触れさせない、見せない、聞かせない」というものでは足らず、なぜ、その人がそこまでギャンブルが必要だったのかという点を心理的側面からじっくり見ること、生きづらさを解消していくような社会のありかたを考え変革していくことが、ひいては依存症問題の解決になると考えています。

 

今後も、当事者だからこそ深堀りできる、その立場から、よりよい対策に寄与するための情報発信を続けてまいります。

S__26361908

_____________

■依存症治療共同体 ワンネスグループ副代表、精神保健福祉士/三宅隆之によるブログ「問題ギャンブルとカジノ対策を考える」

http://www.oneness-g.com/Psychiatric_Social_Worker/

1483792405355

■「知ることは防ぐこと、知ることは解決の第一歩」

今年は初の北海道、四国で初開催!東北キャラバンも「依存症を知るセミナー」

報道関係の皆さまの取材もお受けします。お近くの会場にぜひ足を運んでいただき、依存症について一緒に考える機会を持ちたいと思います。
http://oneness-g.com/semi.php

2017春福岡セミナー-001

①2017年1月高知徳島

hokkaido_caravan_2016_spring

■IR導入を検討されている自治体の方や、関係者さまに向けて「ギャンブル依存症を知るセミナー」を開催運営いたします。

http://oneness-g.com/management.html

S__307446180

<お問い合わせ先>

ワンネスグループ奈良オフィス

電話:0745-24-7766(月~金 10:00~17:00)

HP: http://oneness-g.com/

メール:info@oneness-g.com

最新の記事

アーカイブ