
2025.07.28
【開催報告】ウェルビーイング・シンポジウム東京
7月27日、浅草橋ヒューリックホール&カンファレンスにて、「ウェルビーイング・シンポジウム東京」が開催されました。
生きなおしの応援(更生支援)の現場で今、何が問われ、何が必要とされているのか。多様な視点から「生きなおし」を考える一日となりました。(後援:法務省、東京都)

◆貴重講演:「これからの更生支援」
冒頭の基調講演では、法務省矯正研修所矯正研修分析官の小山定明さん(元法務省矯正局長)がご登壇。
「なぜ罪を犯した者に“支援”を行うのか?」という根本的な問いに向き合いながら、支援の社会的意義をお話頂きました。
講演のなかで、非行の背景にある「貧困」「教育格差」「小児期逆境体験(ACE)」に着目。本人だけに責任を負わせる視点では見えない“生きづらさの連鎖”を可視化し、データに基づいた支援の必要性を提起しました。
『更生支援は“償い”の機会であり、同時に未来をつくる力になる』
被害者の存在を前提にしたうえで、「支援」=「甘やかし」と捉える誤解を解きほぐすようなご講演をいただきました。

◆パネルディスカッション:支援者から“仲介者”へ
西田利昭さん(奈良県地域生活定着支援センター長)、緒方伸子さん(北新地クリニック放火事件被害者家族)、そしてワンネス財団共同代表の伊藤、泉が登壇。
テーマを「支援者からメディエイター(仲介者)へ」として、中島学さん(福山大学教授/ワンネス財団顧問)に進行頂きました。
支援者と当事者という“上下関係”を超えて、“同じ生きづらさを抱えた同行者”として関係を築いていく視点が提示されました。
「支援の場」には、“ただ居合わせる”ことのできる「空間と関係性」が必要。当事者や被害者、支援者が「自分の役割」を超えて関わり合うことが、「生きなおし」を実現する。
ウェルビーイングとは、「支援されるか・するか」ではなく、「共に生きなおす」プロセスそのもの。
伊藤と泉からは、生きなおし応援の現場での大変さ、それを超えるやりがいについて、それぞれ実例を交えて伝えました。

「生きづらさ」や「孤立」に直面する人が再び歩き出すため、社会全体が「応援者」となるための“まなざし”を共有する場となり、更生支援に携わる方々をはじめ、福祉・医療関係者、当事者本人やご家族など、多様な立場の方々にご参加いただきました。
なお、同趣旨のシンポジウムは10月19日(日)に札幌での開催を予定しております。さらに、9月23日(火・祝)は大阪梅田にて、20周年記念の感謝の意味を込めたイベントを実施予定です。詳細は間もなく発表できますのでもうしばらくお待ちください。
文:三宅隆之 ワンネス財団共同代表/保護司/精神保健福祉士/公認心理師
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