日本初のギャンブル依存専門の
カウンセラーを養成
ワンネス財団は、IGCCB国際問題ギャンブルカウンセラー認定委員会と提携しています。
ワンネス財団は、IGCCB国際問題ギャンブルカウンセラー認定委員会と提携しています。
他人ごとではない問題ギャンブル
(ギャンブル依存症)による影響。
依存症当事者としての「共感性」と国際資格トレーニングによる「専門性」の両輪で、
ワンネス財団はギャンブルが
コントロールできない方に、
よりよい支援を提供します。
「536万人」…、2014年夏に厚生労働省の研究班が発表した、ギャンブル依存症の疑いがある国内成人男女の数です。数字だけ見ると日本の20人にひとりが依存症かもしれないということになり、決して他人ごとではない事がわかります。
ギャンブルにまつわる問題は、事の大小を問わず様々あります。もしかしたら、ギャンブルに問題があるかもしれない。もしかしたら、依存症?
本人が気づく場合もありますが、大半は家族や友人など周囲の人が先に気づきます。
ワンネス財団は、ギャンブル依存症者の回復支援を手掛けています。さらには、依存まで進行していなくとも問題を抱えている人たちへの支援を充実するべく、先進例をアメリカやアジア各国に求めて、支援団体との連携や最新のカリキュラムを導入しています。
現在、日本にIR(カジノを含む統合型リゾート)を導入することを目指す動きがあります。それ以前に、国内には様々なギャンブルやギャンブル性を有する遊技があり、問題ギャンブルについての対策はIRの導入を待たずに積極的に進めていく必要があります。
現に、今、ギャンブルの影響を受けている本人や家族のために広範囲の支援が提供できるよう、私たちは依存症当事者としての「共感性」と国際資格トレーニングによる「専門性」を両輪として活動しています。
国際標準の問題ギャンブラー支援スキルを、海外講師から直接指導受けました。
IGCCB
(国際ギャンブルカウンセラー認定委員会)
IGCCBは、1984年に設立された、ギャンブル依存症カウンセラーの資格認定組織で、米国内外でもっとも広く認められた専門機関です。ギャンブル依存症の研究者を中心に組織され、ギャンブル依存症に特化しつつ、病気の治療を包括的にカバーした、世界に類を見ないプログラムを開発しています。ワンネス財団は、IGCCBとパートナーシップの合意書を交わし、IGCCBの資格が認定できる、日本で唯一の団体として、国内での普及に努めています。
IGCCBは、NCPG(米国問題ギャンブル協議会)と共同で認定試験の運営を行っています。IGCCBによる資格認定には、ICGC(国際認定ギャンブルカウンセラー)I・IIの2種類と、彼らの認定の際にスーパービジョンを行うBACC(委員会認定臨床コンサルタント)があります。
IGCCBでは、ギャンブル依存症の研究者を中心に組織されており、 認定プログラムの中で試験問題の開発や全体の方向性の決定を担っています。試験の実施はNCPGのほか、試験運営の専門業者である PTC(Professional Testing Corporation)に依頼しています。
認定プロセスは、ギャンブルに特化した研修・教育の時間と実際にギャンブル依存症者を治療する臨床の場を監督するスーパービジョンの時間によって成り立っています。これらの要件を満たした後に認定試験に臨み、これに合格すると資格の認定を受けられることになります。
ワンネス財団は、平成26年秋からICGC‐1の導入に取組み、IGCCB代表のロリーン・ルーグル博士(メリーランド大学医学部問題賭博センター プログラム・ディレクター)による直接の講義を実施、その後に行われたスーパービジョンでは、ワンネス財団内でのギャンブル依存症者支援の様々なケースについて、ルーグル博士よりが貴重なアドバイスが与えられ、スタッフたちは新しい気づきをいくつも得ることができました。
まもなく試験の日本語訳が終了し、試験実施。日本初となるギャンブル問題専門のカウンセラーが誕生します。
ギャンブル依存症特化型カウンセラー
認定までのプロセス
ICGC-1 講座の振り返り
10月13日から17日までの日程で、IGCCB(国際ギャンブルカウンセラー認定協議会)による、日本で初めてのカウンセラー認定講座がセレニティパークジャパン奈良で開催されました。
今回は、協議会の代表である、ロリーン・ルーグル博士(メリーランド大学医学部問題賭博センター プログラム・ディレクター)が講師となり、資格取得のプロセスの入り口となる、座学中心のトレーニングにワンネス財団のスタッフが参加。5日間の日程では、神経生物学、併存する疾患や障害についての解説、治療へのアプローチ、家族ケア、そして司法制度との関連など、ギャンブル依存の回復支援について余すことなくカバーした内容でした。
特に、参加者の興味を引き付けたのは、自尊感情が他の依存症者より比較的低いと言われるギャンブル依存症者を、何らかの治療手段に導き、さらには、回復へと支援してゆくため、カウンセラーとしてどのような関わり方をすべきか、という点についてであり、この部分については、ロールプレイを含めて詳細にトレーニングが行われました。
参加スタッフは、日本国内では例を見ない、ギャンブル依存に特化したカウンセリング・治療スキルを手にすることのできる機会に、高い意欲で参加し、「今まで、ギャンブル依存症者の支援と、他の依存症者の支援の違いについて肌で感じてはいたが、それを言語化できないままでいた。今回のトレーニングによって、その部分が明確になったので、施設でのカリキュラムや相談業務に活かしていきたい」と感想を語っていた。
資格取得のプロセスは、今回の座学トレーニングへ引き続き、臨床ケースについてのスーパービジョン、そして試験へと続きます。
また、ルーグル博士の来日期間中は、テレビ・新聞による取材、パチンコ店の視察ならびに意見交換など、トレーニング以外の場においても米国におけるギャンブル依存の現状や最新の対策についての情報が提供されました。
博士は、今回の来日を通して、「日本ではギャンブル依存症が深刻な一方で、対策が始まったばかりなのはよく知られています。今後もアメリカの研究や治療の成果を共有することで、日本のフレッシュなカウンセラーたちのお手伝いができれば光栄です。」と感想を述べられました。
NCPG(全米問題ギャンブル協議会)
問題あるギャンブラーとその家族を支援するためのプログラムやサービスの提供を目的に、依存症による個人的・社会的・経済的コストを低減することにより、ウエルネスの向上を目指す、ギャンブルに関する様々な立場の方が会員となる団体です(1972年設立)。
アメリカにおける合法ギャンブルに対して中立の立場を持ち、まさに、ギャンブルの影響を受けている本人や家族のためだけに機能しているのが特徴です。
スポンサーとして、アメリカ国内のカジノ・宝くじ・レースなどの運営者が名をつらねています。これはResponsible Gambling(責任あるギャンブル)と呼び、収益の一部を自発的に依存症の予防、啓発にあてています。
ワンネス財団がNCPGの
年次大会で発表を行いました。
ワンネス財団は、NCPGの年次総会に2014年から参加。NCPGの日本窓口としての活動を行うとともに、同じ枠組みを日本国内で展開できないか、大学関係者や医療関係者と連携し、検討しています。
2015年7月8日から11日まで、メリーランド州ボルチモアで開催された第29回年次大会には、規制当局、業界関係者、法律家、医療関係、公衆衛生関係者、ギャンブル依存症当事者など、600名を超える参加があり、アジアからは、シンガポール(NCPG:シンガポール問題ギャンブル協議会)、韓国(KCGP:韓国ギャンブル問題センター)など、当局が関係する団体、そして日本からはワンネス財団が参加、各団体と交流を深めました。
大会では、依存症についての対策はもちろんの事、特に予防教育について、様々な取組みが紹介されました。ワンネス財団は、日本国内の問題ギャンブルの現状を発表、多くの参加者に関心を持ってご覧いただきました。
依存脱却から予防まで
新しい考え方が必要です。
これまで、私たちのような民間施設では「依存症者をどのように回復支援するか」に主眼が置かれていました。ワンネス財団ではこれまでの海外団体との連携の中で、「どのようにすればギャンブル依存を予防できるか」も必要だという新たな視点に至りました。
ワンネス財団では、NCPG総会への参加、シンガポールでのカジノ従業員教育研修会参加をはじめ、海外各団体の活動から様々な知見を得ました。その内容を以下にまとめます。
その上で、「問題あるギャンブル=ギャンブル依存症」という図式ではなく、
以上、3つに分けてそれぞれに対する対策を講じる(536万人すべてが「依存症」ではない。)
例:業界(カジノ運営会社、くじ・レース主催者、遊技事業者など)
例:福祉(民間依存症回復施設)・医療(医師、大学研究者)
例:行政(規制当局、保健福祉部局)・他民間事業者(ヘルプライン、調査会社)
ギャンブル依存症対策として、現状、医療が先行している感があるが、
医療モデルのみでは解決は困難。
早期発見・早期対処へつなげる
相談ダイアル、SOS相談メールを開設
ワンネス財団では、従来から提供している入所型の依存脱却支援だけでなく、海外の団体から得た知見を活かして、通所型支援や「ギャンブル節制支援」も提供します。
ワンネス財団のギャンブル依存症回復支援施設は、「治療共同体」メソッドを軸に、問題ギャンブラーの特徴を捉えた支援を提供。入所型の施設ではこれまで約200名の利用者を迎え、新しい生き方を掴んでいくためのカリキュラムを行っています。
段階(ステージ)別によるカリキュラム
行動制限が減り、責任が増える(役割リーダー/新しい仲間のサポート/自信の行動・ふるまい)
サブタイプー初期のアイディア
アクション
エスケープ
このようなニーズに対応するため、オンラインコースをスタートしました。 インターネット会議システムを利用し、会場へ通っていただかずにご自宅などから全国各地の皆さんにご利用いただけます。
オンラインコースはワンネス財団傘下各施設の入所型施設で使われているカリキュラムに準拠してサポートを提供しています。 身体的、精神的、社会的に良好な状態・・・ウェルビーイング・・・幸せを自身で育んでいくポジティブ心理学をはじめ、新しい心理学の力をメインに据え、さらに国際問題ギャンブルカウンセラー認定委員会(IGCCB)のカリキュラムなど依存状態の方への支援カリキュラムをミックスして提供しています。
ご本人ではなくカリキュラムに興味のあるご家族のご利用も歓迎いたします。四六時中回復の環境にある入所利用のような高密度の支援まではいきませんが、ギャンブル依存症から回復した当事者でもある専門カウンセラーや、同じ悩みを抱えている方々と一緒に、ゆっくりと着実に変化を感じていただければと考えています。
ギャンブル問題を抱える方への対処として、これまでは「ギャンブルを止めるか」「そのまま続けるか」の大きく2つの選択肢に基づく支援にとどまっていました。
しかし、問題を抱える方の中には、その方の環境を調整し、ご本人の心の葛藤を解決していくことにより、断ギャンブルまでの選択が必要ないケースもあると考えます。
ワンネス財団では、そのような方にも支援を提供するべく、現在カリキュラムの内容をまとめています。
(平成28年度の早い段階でスタート予定)
ワンネス財団内でギャンブル依存症からの脱却にも強みを持つ、エモーショナルリテラシーセンター(奈良県)は、国内の刑務所にてギャンブル問題指導への協力を行いました。
また、奈良県更生支援の推進に関する条例に基づき設立された「かがやきホーム」でも利用者対象のギャンブル依存症予防指導を行っています。
ギャンブル、アルコール、薬物依存症で
お困りの方、ご家族の方へ
専門的知識と数多くの依存症者と関わっている
経験豊かなスタッフが対応します。
薬物問題でのご相談の場合も、秘密は守られます。
安心してご相談ください。